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映画『658km、陽子の旅』第25回上海国際映画祭 コンペティション部門 最優秀作品賞・最優秀女優賞・最優秀脚本賞受賞!!

#受賞作品
6月9日(金)から中国・上海で開催されていた第25回上海国際映画祭の授賞式が、17日現地時間19:00/日本時間20:00より開催され、コンペティション部門に正式出品されていた映画『658km、陽子の旅』が、最優秀作品賞、最優秀女優賞、最優秀脚本賞を受賞。本年度のコンペティション部門に於いて最多となる3冠を達成いたしました!

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【受賞後コメント】

【Q】:熊切和嘉監督、最優秀作品賞という大きな賞をもらった感想をお願いします。

【熊切】:菊地さんといつかまた仕事したいと、20年間思っていて、それがかなったので、撮影中から夢の中にいるようでした。それが、まだ続いているような気持ちです。

【Q】室井孝介さん、今回の脚本は、作りやすいストーリーではないと思います。難しいと思ったこともあるかと思いますがいかがですか?

【室井】:本作は、私の実体験が入っています。母親を16年前に亡くしました。事故があった日に、病院から電話が掛かってきました。その電話に出たのですが、その時には、「とにかく病院に来てくれ」というだけで、容体を教えてくれない訳です。なので、病院に向かいました。その時に、母の容体のことや、これからのこと、これまでのことなどを考えてわずか1時間かからない道のりが、すごく長い時間に感じられて、その時の圧倒的な時間というのを、何かドラマにできないかな、と思い、この物語になりました。

【Q】:初めての主演女優賞受賞、今のお気持ちをお聞かせください。

【菊地】:本当に光栄です。まさか自分がとると思っていなかったので、油断して気を抜いていたら名前を呼ばれたので、驚きとその事実を受け入れるのに時間がかかりました。初めて呼んでいただいたこの上海国際映画祭で、皆さんに温かく迎えていただき、女優賞、脚本賞、作品賞をいただけるとは思ってもいなかったです。役者をやっていて、心からよかったと思います。ここからの役者人生、また身が引き締まる思いです。20年前に熊切監督に拾っていただいたことも、こうしてまた新しい作品で監督に感謝できる環境にこられたことは、何よりも自分の宝物です。この作品を愛していますし、多くの方にこの作品が届くことが幸せです。審査員の方に舞台裏で「審査員みんながあなたに決めたのよ」と言われ、映画にも感動したと言っていただいた。その言葉がとても嬉しかったです。(そう話してくださったのは)インドの審査員の方で、こうやって国際映画祭に参加することで、国境関係なく、1本の映画で心を揺さぶられるということが自分の身に起こるんだということは幸せだなと思います。またいただいた役を真摯にひとつずつやっていこうと、心に誓いました。

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※上海国際映画祭のコンペティション部門において、日本映画で、最優秀作品を受賞したのは、第8回上海国際映画祭(2005年)の三原光尋監督作『村の写真集』以来、18年ぶり、最優秀脚本賞を受賞したのは、第15回上海国際映画祭(2012年)、 『鍵泥棒のメソッド』で、内田けんじ監督が受賞して以来11年ぶり、さらに、最優秀女優賞は、第19回上海国際映画祭(2016年) 阪本順治監督『団地』で藤山直美さんが受賞して以来、7年ぶりとなります。

※菊地凛子は、『バベル』(06)で、アカデミー賞助演女優賞にノミネートされたが獲得はならず、今回の『658km、陽子の旅』での第25回上海国際映画祭最優秀女優賞受賞が、国際的映画祭での初受賞となります。
 

「658km、陽子の旅」公式HP

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